スケーラブルWebサイト

日記を書くのがずいぶんと久しぶりになってしまいました。
さて、これから、読んだ本について読んだ証として簡単に自分なりの自分にとっての評価を書いていこうと思っています。
ちょっと辛口な部分もあるかもしれないけど、感じたことを率直に述べたいと思います。


まず、第一弾として「スケーラブルWebサイト」。
この本は、スケーラブルなWebアプリケーションを設計・構築する為に考慮する点について、ハードウェアからソフトェアについて広く浅く説明しています。
読んでいまいちに感じた点は、元の原著なのか訳が原因しているのか、説明が分りにくいと感じる部分が多々あることです。
特に2章のデザートに例えたソフトウェアレイヤの説明で、プレゼンテーションについてプレゼンテーションロジック、ページロジック、インタラクションロジックなる言葉で、図も使わずに説明されており、何が何なのか混乱してしまいました。
また3章のソースコード管理や問題追跡管理、5章のXSSSQLインジェクションなどの話は、この本でなくても情報の入手元は沢山存在するので、「スケーラブルを実現する」ための情報を期待している読者としては、もっと「ならではの話」が欲しかったです。
それでも8章のボトルネックや9章のスケーリングは参考になりました。
memcached(※1)を使ったデータのキャッシュは今後どこかの仕事で使ってみたいと感じました。


まとめるとこの本を読んだ後に自分でより深く調べる為の門戸を開いてくれると言う意味で、買って読むことに損はないかもしれません。
また、最近クラウド・コンピューティング(※2)という言葉をよく聞くようになりましたが、その雲の向こうがどうなっているのかをちらりと垣間見れる本かもしれません。
但しこの本の著者の、Yahoo! Flickr エンジニアリング・マネージャとしての価値のある技術と経験から、もう少し深い部分の話も欲しかったなと言った感想です。


そんな感じなので評価は・・・★★★☆☆(星三つ)


スケーラブルWebサイト

スケーラブルWebサイト


※1memcachedについては、偶然にもたけぞうさんがマイコミに記事を書いてくれていました。
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/06/10/memcached/menu.html
※2この本にはクラウドという言葉は出てきません。原著が書かれた時点ではまだその言葉自体生まれていなかったのではないかと思われます。
※2008/06/29加筆・修正